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心理学エッセンス

社会・産業心理学分野

リフレッシュのススメ

藤原 勇

2017.10.31
リフレッシュのススメ

 紅葉シーズンになると、学内では卒業研究に追われる学生を見かけることが多くなります。通信教育課程の学生も、自宅や職場などで勉強や研究活動に追われていることでしょう。そうなると、勉強や研究に集中を要し、色々なことに注意を払う機会が多くなるため、イライラし、疲れやすくなります。こうした注意疲れの状態ではミスやエラーをしやすく、仕事や勉強の効率の低下につながります。
 注意疲れの状態からの回復に関して、カプラン&カプラン(1989)は「注意回復理論」を提唱しています。この理論から、日常生活から切り離された非現実な環境や人の心を惹きつけるような魅惑的な環境など、リフレッシュになると思える環境で過ごすことが注意疲れからの回復につながると考えられています。
 実際、夢の国などの非現実や非日常を謳い文句にしたテーマパークやホテルは人気が高く、そこでリフレッシュし、明日への活力につなげている人も多いでしょう。同様に、自然の中を散歩し、景色を楽しむことも注意疲れからの回復に有効とされています。特に、秋は木々の葉が山を彩り、景色を楽しめる絶好の季節です。
 ただ、仕事や勉強が忙しすぎるため、遠出して気分を一新させる時間を確保することが難しい人も多いでしょう。そういう方は日常生活の合間にリフレッシュできるように工夫してはいかがでしょうか。
 私自身の工夫として、平日は学内の食堂ル・ビストロの窓際の席に座り、山科の景色を眺めながら昼食をとるようにしています。京都橘大学は山裾にあり、眺望の良好な場所が多いように思います。他にも、数分だけ勉強や研究から完全に離れ、コーヒーやお茶などで一服する時間を作るようにしています。
 一方、休日は市街に食事に出かけ、食後の運動を兼ねて、京都の景観を楽しみつつ街中を散歩することがあります。他にも、日本庭園を眺めながら、数十分ほど何も考えずにぼーっと過ごすこともあります。幸いなことに、京都には街中で自然の趣を感じられる“市中の山居”を体現した庭園がたくさんあり、近場で自然を感じられます。また、レストランやカフェの店内に坪庭があるお店も多く、食事と気分転換が同時にでき、一石二鳥です。
 紹介したのは、あくまで私のリフレッシュ方法です。他の人にとっては時間の浪費としか感じないかもしれません。何がリフレッシュになるかは人によって違います。ですので、自分なりのリフレッシュ方法を考えてみてはいかがでしょうか。