MESSAGE在学生・卒業生メッセージ

卒業生 中村真澄美さん

子どもたちへの支援をより強くする心理学

卒業生 中村真澄美さん
正科生3年次編入学

福祉施設スタッフ

 

心理学を学ぶきっかけは
「子どもをしっかり見たい」という思い。

長年にわたり、地方自治体の職員として保育所や福祉施設でキャリアを積んできました。保育所から子育て支援センターに異動となり、臨床心理士や保健師、栄養士といった専門職の方々と一緒に働く機会が増えたとき、大きな転機となるできごとが。育児に悩む親御さんをサポートしていた際、臨床心理士が「子どもへの虐待の疑い」を示したのです。そのときは驚きましたが、のちにその見解が正しかったことがわかりました。
まだまだ自分の知らないことがあるのだと実感し、「これまで以上に子どもをしっかりと見ていきたい」という思いから、心理学を志すことを決意。家庭と両立させながら、「たちばなエクール」で公認心理師の資格取得を目標に学びはじめました。

一方通行にならない
充実のメディア授業。

通信教育というと、「一人でテキストを読みながらコツコツ勉強する」というイメージをもつ方が多いかもしれませんが、「たちばなエクール」は違います。メディア授業が豊富な上に講義の内容が面白く、先生は語りかけるように授業を進めてくださいます。
私は家事を終えた後、夜遅くにメディア授業を視聴することが多かったのですが、あまりの面白さに、気づけば明け方近くになっていたこともあったほどです。通学課程の授業が録画配信されたときは、先生の臨場感あふれる講義や学生との質疑応答の様子など、私も教室で一緒に席を並べているような楽しい気持ちになりました。
わからないことがあるときは「先生に質問」機能を利用して先生に質問することもでき、授業が一方通行にならないよう工夫されています。学ぶ意欲さえあればどんどん勉強できる体制が整っているのも「たちばなエクール」の魅力だと思います。
メディア授業をしっかり視聴し、小テストや試験で身につけた知識を確かめる。このプロセスを繰り返すことで力をつけ、単位を取得することができました。

次なるステップの大学院進学に
つながる卒業研究。

私が最も力を入れたのは卒業研究です。自身の経験もふまえ、「保育士の養育態度が実子に与える影響」というテーマを選びました。
「通信制大学での研究は可能なのだろうか?」という不安はありましたし、実際にはじめてみると大人数を対象としたアンケートの実施に四苦八苦。一時はあきらめようと思いましたが、先生に「中村さんの仮説を検証するために、アンケートは重要な過程ですよ」と励まされたおかげで無事に完成することができました。自信がついたのはもちろん、大学院入学につながる実績を作れたことをうれしく思います。
卒業研究では、同じゼミに所属する仲間にも恵まれました。「公認心理師の資格取得には、中村さんの保育園や福祉施設での勤務経験が役立つよ」「現任者講習会の受講に空きが出たようだから申し込んでみては」などのアドバイスをくれたのもゼミ仲間です。
現任者講習会では「たちばなエクール」で学んだことが非常に役立ち、ここを選んで本当によかったと実感しました。

保育の経験に心理学の知識を加えて
子どもをより一層支援していく。

現在は、福祉施設のスタッフとして働いています。ここは助けを求める人の声が集まる場です。そのSOSに応える機会を逃さないようにするため、これまで培った保育・教育分野の経験と、「たちばなエクール」の学びで得た心理学の知識を活用しています。
例えば、不安定になっている子どもがいる場合、そうなる前に何かあったのではないかという「ABA(応用行動分析)」の考えを活用して接するようになりました。ABAは、よい行動を強化することにも役立ちます。「いつもは暴れてしまうのに、今回は我慢できたのはなぜだろう?」と分析し、「がんばったね」と声をかけることで、「我慢できた」というよい行動を強化して、子どもの情動の安定へとつなげていきます。また心理学の学びは、子どもだけでなく養育者へアドバイスをする場面でもとても役立っています。
今後も「たちばなエクール」で学んだことを仕事に活かしながら、より一層、子どもや養育者の支援につなげていきたいと思います。