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教員紹介 総合心理学部

課程長

田中 芳幸 教授

TANAKA Yoshiyuki

専門領域
健康・福祉心理学領域
担当授業
「健康・医療心理学」「心理的アセスメントⅠ」など

心とからだの相関関係を健康・医療の視点で検証。あらゆる分野に不可欠

私は健康・医療心理学の視点で人びとの健康や幸福について研究しています。医療の語があるので、疾患を抱える人を対象とした心理学と思われがちですが、そうではありません。心とからだを持ちあわせながら社会で生きる「人の健康を探究すること」が大きな目的です。心理面だけでなく生理面からも心とからだを分析する、基礎心理学分野や健康諸科学分野にまたがる部分ついて学ぶと捉えてもらえるとよいでしょう。授業は、さまざまな研究事例も取り上げながら進めています。例えば、日記にポジティブな感情を書いていた人の方が、ネガティブな感情を書いていた人よりも60年後の健康状態が良く、最長で10年も長寿であったことが報告されています。また、高齢の女性の方にメイクをしたところ、心身の状態やQOL(Quality of Life=生活の質)に向上がみられたケースもあります。人の心とからだは密接に関わっています。日々の幸福感などによる心身への作用・効果について科学的に解明すれば、健康増進や幸福度向上に活かしたり、その人の問題が心とからだのどちらによるものかを検証したりすることが可能になります。それらのエビデンスは心理学のあらゆる分野に役立てることもできるのです。

私たちを豊かにしてくれる、それが心理学の学び

心理学は日常生活を豊かにする、たくさんの知見を提供してくれます。もちろん、医療など健康諸科学分野において専門知識を活かすことも可能です。新しい発見を楽しみながら学びを深め、自分自身のさまざまな場面で活用し、さらには周囲の人の生活や健康、幸福にまで効果をもたらす。そんな「好循環」を実現してほしいと思います。

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