在学生・卒業生メッセージ
美容師として、親として、もっと人をわかりたいと思った
総合心理学部美容師
正科生1年次入学 卒業生 小川里穂さん

接客と子育て。人とたくさん関わる中で、心への興味が高まった。
私は長年、いわゆる地元密着型の美容院に勤めています。顔なじみのお客様がほとんどで、施術中は人間関係やライフプランなどの込み入った話をお聞きすることもしばしば。仕事の中での会話を通じて、人や人の心について考える機会が多い仕事だと言えます。そこに出産、子育てが重なったことで、心について専門的に学んでみたいという気持ちが高まっていきました。
そんな折、コロナ禍によって生活スタイルの変化があり、少し自分の時間が増えることに。そこで私は、この機会に興味を持っていた心理学を体系的に学んでみようと考え、たちばなエクールへの入学を決意しました。
ちょっとした時間に、心理学。 学びを楽しむ充実の日々。
入学後はさまざまな分野の授業を履修しました。認定心理士や公認心理師などの資格取得をめざす人は指定科目が多いのですが、私はそうではなかったので、少しでも興味のある科目はすべて履修登録し、多くの発見を得ることができました。特に、発達心理学や社会・集団・家族心理学の科目で学ぶ理論や学説は、子どもたちや自身の行動と置き換えて「なるほど、たしかに!」と身をもって深く学ぶことができたように思います。また、文学や医療を心理の視点から学べる授業も想像以上に面白かった。いまでも、お客様や友人とのふとした会話の中で学んだ内容が浮かぶことも多く、学びは一つも無駄にならないのだなと強く感じています。
私が授業を受けるのは、いわゆるスキマ時間がほとんどでした。集中が長く続きにくいという自覚がありましたし、朝早くから、あるいは夜遅くまで勉強していると家族に迷惑をかけてしまうということもありました。洗濯物をたたみながらテレビにつないで授業の動画を見たり、通勤の車の中で授業の音声だけを聞いたりしていました。また、自分のPC、スマートフォン、タブレットを同期させて、どんな環境でもサッと授業を受け、ノートをまとめられるように設定。さまざまなデジタルツールも活用しながら、効率的な学び方に挑戦していました。
どんな理由・目的から始めても、 心理学は人生を豊かに彩ってくれる。
印象に残っているのが、4年次にオンラインスクーリングで受けた「心理実践演習」です。教員から出される課題の解決方法についてグループで協力して考え、最終的に発表まで行いました。そこで印象に残ったのは学びの内容以上に、たちばなエクールで学んでいる人たちの多様性です。メディア授業だと基本的には一人きりで学び続けるので、自分と同じ境遇の社会人大学生の仲間と出会い、話ができたことがとてもうれしかったですし、同時に彼/彼女らが心理学を学んでいる理由も学び始めたきっかけも、本当にさまざまで驚きました。そして、その中で改めて、学び方や学習の進捗を他人と比較することなく自分に合った学習を継続すること、そこで得た学びを自分なりに日々の仕事や生活に落とし込むことの重要性を感じました。
心理学は、一度学んだらそれきりではなく、むしろ学んだことでその後に得る新たな知識や理解を一層深めてくれる学問だと思います。いま心理学に興味を持っている人は、たちばなエクールでの学びを通して「自分の人生が豊かになっている!」実感をぜひ味わってほしいです。