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在学生・卒業生メッセージ

キャリアの新たな強みとして、心理学の専門知識を

総合心理学部

公務員

正科生2年次編入学 在学生 中嶋英伸さん

自身も救われた心理の学びで、職場にもっと貢献できるはず。

私は大学を卒業後、病院に併設されている施設で、発達課題のある子ども向けの相談支援員を務めていました。主に保護者と話をしながら、お子さんの状態や困りごとなどをお聞きし、必要な支援やサービスを提案・紹介していました。ただ、ヒアリングの中で傾聴を心がけてはいたものの、自己流のため正しく傾聴できているのかが分からず、保護者の悩みをきちんと聞き出せているのか、本当に必要としているサポートを提案できているのか自信がありませんでした。そこで心理学を体系的に学ぶことで、適切な対話の仕方や提案に活かしたいと考えるようになりました。
また、それとは別に、私自身が体調を崩してカウンセリングを受けたことがあり、その際に考え方や行動を計画的に変えていくことで元気になれた経験もあり、心理学への関心が一層高まりました。
こうして私は、働きながら学習でき、オンラインでの学習環境やサポート体制が整備されているたちばなエクールへの入学を決めました。入学の大きな決め手となったのは、公認心理師試験の受験資格がめざせること。所属する施設には公認心理師がいなかったので、私が国家資格を持つ専門家になることで、保護者やその子どもにより適切な提案ができるようになるのではと考えたからです。また、卒業まで地道で継続的な学習が求められる通信制において、資格取得という明確な目標がある方がモチベーションにつながるはずだとも考えました。

学べば学ぶほど、心理学の奥深さと有用性を実感。

入学後、当初は要領がわからず授業を詰め込みすぎてしまうこともあり、ペースをつかむのに苦労しました。しかし、しばらく経つと、「平日は朝早起きして1〜2時間ほど勉強時間をとり、休日にはまとまった時間を取って勉強する」というリズムで学びを進められるようになりました。印象的だったのは、「心理学統計法」の授業です。もともと数学やデータといった言葉に苦手意識があり、「必修科目なのでやむを得ず履修した」というのが正直なところなのですが、心という目には見えないものを科学的に捉える手法やデータの見方を知ることで、心理学のイメージが大きく変わりました。 

そうやって心理学の学習を重ねてきた中で最近は、職場の後輩から保護者への提案内容やその根拠について相談を受けた際、学んだ知識を活かして話ができる場面も。後輩に喜んでもらえたことだけでなく、学びが直接仕事に還元されている体験を通じて、「心理学を学んでよかった」と実感できることが何よりうれしいです。 

公認心理師までの道のりは長い。少しずつ、着実に、目標をめざし続ける。

そして、心理学を学んで得られた大きな財産がもう一つ。内省、つまり自分の考えや言動を振り返り、自分と向き合う力が得られたことです。自分や他人の行動・考えについて、その理由や背景を論理的に分析できるようになりました。私の場合、一度にたくさんのことを考えると自然と視野が狭まり、心の余裕がなくなってしまう…というのが、悩みが生じるときの一つのパターンだったのですが、自分の考えを少し整理できるようになってからは俯瞰的に状況を把握できるようになり、考えに一本筋道を通せるようにもなりました。決断が迫られたときや迷いが生じたときに適切に対処できるようになったと思います。 

たちばなエクール卒業後は、職場との調整を行いながらにはなりますが、大学院への入学、公認心理師資格の取得に向けて学びを続けたいと考えています。そして、心理実習の授業で教わった「嘘をつかない、取り繕わない」、正直で誠実な公認心理師として、相談者に向き合える存在をめざします。