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在学生・卒業生メッセージ

カウンセラーに救われた自分だから描ける、心理職へのキャリアチェンジ

総合心理学部

元・会社員

正科生3年次編入学 卒業生 白永葉瑠香さん

社会の役に立てる方法を探った末に、キャリアチェンジを検討。 

私は大学を卒業後、会社員として内勤の営業部で働いていました。あるとき「社会貢献できる人になりなさい」という言葉に出会って、ふと「自分はどのように世の中に尽くせるだろう」と考えました。そこで思い浮かんだのが、当時の職場で働き続けるのではなく、もともと関心の強かった心理の専門家としてのキャリアを歩むことでした。 

私はかつて、心理カウンセリングを受けたことがあります。そのとき担当カウンセラーが私の考えや意見を最大限に尊重しつつも、悩みや迷いを打破するための助言を、折にふれて授けてくれたことがとてもありがたかったです。思考が堂々めぐりになり、見える世界も狭まりがちだった私に、「違う道もあるよ」と視野を広げてくれ、プロのすごさを感じました。この経験をきっかけに、心理の専門家へのキャリアチェンジを本格的に検討するように。働きながら学べて、かつ公認心理師・臨床心理士をめざせるたちばなエクールへの入学を考え始めました。とはいえ、仕事と勉強の両立が簡単ではないことは想像できましたし、結婚や出産といったライフイベントを考慮すると、20代後半でキャリアチェンジに踏み出すのが本当に正しい選択になるのか、正直なところ悩みました。しかし最終的には「考えれば迷いや悩みはいくらでも出てくる」、「これまで迷いの末にアクションを起こせず後悔してきてしまった」と思い直し、入学を決めました。

心理のプロをめざすうえで、自分に足りないものを実感できた実習の場。 

たちばなエクールに入学したのは、ある程度お金も貯まって授業料などの支払いの目処もついた社会人3年目。意を決して心理学の世界に飛び込んだものの、やはり当初は仕事と勉強の両立は大変でした…。朝早めにオフィスに到着して1時間ほど勉強してから始業。夜に退勤してからも23時ごろまでは勉強するというスケジュールだったため、体力的にはかなり厳しかったです。でも、一つ学びを得るごとに、目標である心理職に近づいていけるような感覚には充実感を覚えました。 

中でも、4年次の心理実習では非常に多くの学びを得ることができました。教育、司法、医療、福祉などさまざまな現場を経験しましたが、中でも福祉の現場では約4日間、施設での業務を経験させていただき、多職種連携の重要性、そのためのコミュニケーションの大切さやクライエントとの向き合い方など、いまの自分に足りていない力をよりリアルに実感することができました。私の場合、クライエントの迷いや悩みの影響を受けすぎて自身の心も不安定になりがちなところが、心理のプロをめざすうえで克服すべき点だと考えています。実習後のフォローアップの授業では「自分自身の葛藤に折り合いをつけた先入観のないまっさらな状態で、かつ自分の存在全体で、クライエントと向き合う覚悟を持つことが大切」と助言いただき、いまでも強く意識しています。 

早い段階から、人々の心をサポート。 そんな社会づくりに貢献できたら。 

現在は、大学院への入学をめざして勉強中。心理職の道はまだもう少し長くなりそうです。将来、心理職になったあかつきには、悩みを持つクライエントに寄り添えるのはもちろん、そもそも人々の心がしんどくならないようにするための取り組みにも挑戦したいと思っています。これは私自身が「あったらよかったな」と感じていることでもあるのですが、心がポキっと折れてしまう前に心の負担を和らげ、支えられる人や仕組みがあれば、もっとみんなが快適に過ごせる世の中になるはず。知識、経験の一つひとつを確実に積み重ねて、世の中の役に立てる心理職になりたいと思っています。