教員からのメッセージ
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大久保 千惠 教授
専門領域:臨床心理学領域
担当している授業:「パーソナリティ心理学」「カウンセリング」などMESSAGE
人の心に向き合い、理解するために大切な姿勢を伝えていく
「臨床」と聞くと、心に問題を抱えている人が元気を取り戻す場所、そんなイメージがあると思います。そういった心理的支援はもちろん、心の健康の維持増進や、心の不調の予防など、領域の広さが「臨床」の特長です。授業ではさまざまな心理的支援に役立つ基礎的理論やアセスメントなどの学習をはじめ、「対人援助論」「心理学的支援法」といった現場での実践科目も数多く設定しています。医療現場や福祉施設、学校、司法施設など、現場によっても必要な知識やスキルは異なりますので、幅広く関心をもって学ぶことをおすすめします。私は「カウンセリング」という授業を担当しています。カウンセリングで大切なのは、相手との信頼関係を築くこと。人の悩みは千差万別ですから、自分の価値観で判断せず、客観的に捉えて寄り添うことが不可欠です。また、相手の話を客観的に聴くことは簡単なようで難しいもの。そこで大事なのは「傾聴」という態度です。話の聴き方を変えると、新たなコミュニケーションがうまれ、自分や他者の理解が深まるのです。これは、臨床心理の専門家はもちろん、普段の生活でも役立てることができます。授業では、相手の話を聞き、寄り添うために必要な姿勢などを基礎から丁寧に伝えていきます。
自分にもまわりの人にも臨床の知識の活用を
臨床心理学は臨床心理の専門家をめざす方はもちろん、人の心の動きに関心がある方も興味深く学習できる学問です。多くの方がたちばなエクールで学び、心理的支援にも、ご自身やまわりの方のメンタルヘルスの向上にも活かしていただけることを願っています。MOREMESSAGE
人の心に向き合い、理解するために大切な姿勢を伝えていく
「臨床」と聞くと、心に問題を抱えている人が元気を取り戻す場所、そんなイメージがあると思います。そういった心理的支援はもちろん、心の健康の維持増進や、心の不調の予防など、領域の広さが「臨床」の特長です。授業ではさまざまな心理的支援に役立つ基礎的理論やアセスメントなどの学習をはじめ、「対人援助論」「心理学的支援法」といった現場での実践科目も数多く設定しています。医療現場や福祉施設、学校、司法施設など、現場によっても必要な知識やスキルは異なりますので、幅広く関心をもって学ぶことをおすすめします。私は「カウンセリング」という授業を担当しています。カウンセリングで大切なのは、相手との信頼関係を築くこと。人の悩みは千差万別ですから、自分の価値観で判断せず、客観的に捉えて寄り添うことが不可欠です。また、相手の話を客観的に聴くことは簡単なようで難しいもの。そこで大事なのは「傾聴」という態度です。話の聴き方を変えると、新たなコミュニケーションがうまれ、自分や他者の理解が深まるのです。これは、臨床心理の専門家はもちろん、普段の生活でも役立てることができます。授業では、相手の話を聞き、寄り添うために必要な姿勢などを基礎から丁寧に伝えていきます。
自分にもまわりの人にも臨床の知識の活用を
臨床心理学は臨床心理の専門家をめざす方はもちろん、人の心の動きに関心がある方も興味深く学習できる学問です。多くの方がたちばなエクールで学び、心理的支援にも、ご自身やまわりの方のメンタルヘルスの向上にも活かしていただけることを願っています。MORE -
柴田 利男 教授
専門領域:発達・教育心理学領域
担当している授業:「発達心理学Ⅰ」「発達心理学Ⅱ」「教育・学校心理学」などMESSAGE
「人の一生涯」が学習対象。生きることを科学的に学ぶ
発達・教育心理学は、古くは発達=成長との観点から乳幼児や青年が研究対象でしたが、学問の科学的進化や高齢化社会に伴い、現在は大人も対象になっています。例えば、赤ちゃんの手の平に指などが触れるとギュッと握り返す原始反射は成長と共に消失します。一方、高齢者に言語能力や判断力の向上がみられるケースもあります。つまり、人は発達と衰退を同時進行していくため、人の一生涯の心とからだの時間的変化をさまざまな角度から検証していくことが求められます。もちろん、本学の受講者の多くが関心を寄せる子どもの発達については、遺伝的要因、家庭や学校といった環境的要因から知見を深めていきます。私は発達心理学を長年研究していますが、未熟な幼児にも発達障がいの子どもにも「世界」があり、本人にとってはモノの見方も行動も理に適っています。それゆえに、大人の常識や自分の考えで判断し教育を行うのではなく、一人ひとりを理解することが重要です。他者理解と自己理解は表裏一体のため、自分自身を見つめ直すことも必要でしょう。授業では私が教育現場などで行った調査事例も含め、できるだけリアルに学習できるよう工夫しています。
人の日々の営みのすべてに関わる心理学
心理学を学ぶことは「生きること」自体を科学的に考察することです。今の自分を理解する、老いていく自分に適応するための手がかりを得ることもできるでしょう。教育、臨床、福祉分野の方はもちろん、育児中の方、自分や自分の関わる人の人生における心理的行動的傾向の形成過程に興味関心のある方にも学んでほしいと思います。MOREMESSAGE
「人の一生涯」が学習対象。生きることを科学的に学ぶ
発達・教育心理学は、古くは発達=成長との観点から乳幼児や青年が研究対象でしたが、学問の科学的進化や高齢化社会に伴い、現在は大人も対象になっています。例えば、赤ちゃんの手の平に指などが触れるとギュッと握り返す原始反射は成長と共に消失します。一方、高齢者に言語能力や判断力の向上がみられるケースもあります。つまり、人は発達と衰退を同時進行していくため、人の一生涯の心とからだの時間的変化をさまざまな角度から検証していくことが求められます。もちろん、本学の受講者の多くが関心を寄せる子どもの発達については、遺伝的要因、家庭や学校といった環境的要因から知見を深めていきます。私は発達心理学を長年研究していますが、未熟な幼児にも発達障がいの子どもにも「世界」があり、本人にとってはモノの見方も行動も理に適っています。それゆえに、大人の常識や自分の考えで判断し教育を行うのではなく、一人ひとりを理解することが重要です。他者理解と自己理解は表裏一体のため、自分自身を見つめ直すことも必要でしょう。授業では私が教育現場などで行った調査事例も含め、できるだけリアルに学習できるよう工夫しています。
人の日々の営みのすべてに関わる心理学
心理学を学ぶことは「生きること」自体を科学的に考察することです。今の自分を理解する、老いていく自分に適応するための手がかりを得ることもできるでしょう。教育、臨床、福祉分野の方はもちろん、育児中の方、自分や自分の関わる人の人生における心理的行動的傾向の形成過程に興味関心のある方にも学んでほしいと思います。MORE -
上北 朋子 教授
専門領域:行動神経科学 領域
担当している授業:「実験心理学」「行動分析学」などMESSAGE
「心は脳にある」。そのメカニズムから行動の理由、心の世界を探究
行動神経科学とは、私たちの行動とそれを司る「脳」という高度な器官に焦点をあてた学問であり、脳についての知識を深めると共に、心との相関関係、因果関係などを科学的に追究していきます。私の専門分野は「実験心理学」で、心理学の理論にもとづき実験を行い、行動の仕組みやそれを支える脳の機能について研究しています。例えば、行動は大きく2つに分類されます。1つは本能や何らかの刺激によって意思に関係なく反応する「レスポンデント条件付け」という行動。「パブロフの犬」で広く知られる条件反射もレスポンデント条件付けによるものです。もう1つは、報酬や罰則などによって自発的、意図的に行動する「オペラント条件付け」という行動です。この分類に基づいて、人がどちらの条件付けによって行動しているのか見定め、適切な条件を設定すれば、より良い行動へと変化を促すなど効果的な心理的支援に役立つでしょう。もちろん、他領域との連携が必要なさまざまな場面での活用も可能です。授業では私が行ってきた心理実験なども交えて、支援を行う上で重要となる仮説の立て方や、より深く考察・検証できる力を身につけることをめざしていきます。
心理学の専門家のアイデンティ形成にもつながる脳の学習
行動の背景にある脳の仕組みを知っていれば、行動を体系的に分析・理解し、心理的支援が必要なあらゆる場面で客観的な視点をもって対応することができます。私の授業をはじめ、たちばなエクールでの学び、さらに日常生活や自分、周囲の人たちの行動とも照らし合わせながら理解を深めていってください。MOREMESSAGE
「心は脳にある」。そのメカニズムから行動の理由、心の世界を探究
行動神経科学とは、私たちの行動とそれを司る「脳」という高度な器官に焦点をあてた学問であり、脳についての知識を深めると共に、心との相関関係、因果関係などを科学的に追究していきます。私の専門分野は「実験心理学」で、心理学の理論にもとづき実験を行い、行動の仕組みやそれを支える脳の機能について研究しています。例えば、行動は大きく2つに分類されます。1つは本能や何らかの刺激によって意思に関係なく反応する「レスポンデント条件付け」という行動。「パブロフの犬」で広く知られる条件反射もレスポンデント条件付けによるものです。もう1つは、報酬や罰則などによって自発的、意図的に行動する「オペラント条件付け」という行動です。この分類に基づいて、人がどちらの条件付けによって行動しているのか見定め、適切な条件を設定すれば、より良い行動へと変化を促すなど効果的な心理的支援に役立つでしょう。もちろん、他領域との連携が必要なさまざまな場面での活用も可能です。授業では私が行ってきた心理実験なども交えて、支援を行う上で重要となる仮説の立て方や、より深く考察・検証できる力を身につけることをめざしていきます。
心理学の専門家のアイデンティ形成にもつながる脳の学習
行動の背景にある脳の仕組みを知っていれば、行動を体系的に分析・理解し、心理的支援が必要なあらゆる場面で客観的な視点をもって対応することができます。私の授業をはじめ、たちばなエクールでの学び、さらに日常生活や自分、周囲の人たちの行動とも照らし合わせながら理解を深めていってください。MORE -
田中 芳幸 教授
専門領域:健康心理学
担当している授業:「健康・医療心理学」「心理的アセスメントⅠ」「こころとからだの健康科学Ⅱ」などMESSAGE
心とからだの相関関係を健康・医療の視点で検証。あらゆる分野に不可欠
私は健康・医療心理学の視点で人びとの健康や幸福について研究しています。医療の語があるので、疾患を抱える人を対象とした心理学と思われがちですが、そうではありません。心とからだを持ちあわせながら社会で生きる「人の健康を探究すること」が大きな目的です。心理面だけでなく生理面からも心とからだを分析する、基礎心理学分野や健康諸科学分野にまたがる部分ついて学ぶと捉えてもらえるとよいでしょう。授業は、さまざまな研究事例も取り上げながら進めています。例えば、日記にポジティブな感情を書いていた人の方が、ネガティブな感情を書いていた人よりも60年後の健康状態が良く、最長で10年も長寿であったことが報告されています。また、高齢の女性の方にメイクをしたところ、心身の状態やQOL(Quality of Life=生活の質)に向上がみられたケースもあります。人の心とからだは密接に関わっています。日々の幸福感などによる心身への作用・効果について科学的に解明すれば、健康増進や幸福度向上に活かしたり、その人の問題が心とからだのどちらによるものかを検証したりすることが可能になります。それらのエビデンスは心理学のあらゆる分野に役立てることもできるのです。
私たちを豊かにしてくれる、それが心理学の学び
心理学は日常生活を豊かにする、たくさんの知見を提供してくれます。もちろん、医療など健康諸科学分野において専門知識を活かすことも可能です。新しい発見を楽しみながら学びを深め、自分自身のさまざまな場面で活用し、さらには周囲の人の生活や健康、幸福にまで効果をもたらす。そんな「好循環」を実現してほしいと思います。MOREMESSAGE
心とからだの相関関係を健康・医療の視点で検証。あらゆる分野に不可欠
私は健康・医療心理学の視点で人びとの健康や幸福について研究しています。医療の語があるので、疾患を抱える人を対象とした心理学と思われがちですが、そうではありません。心とからだを持ちあわせながら社会で生きる「人の健康を探究すること」が大きな目的です。心理面だけでなく生理面からも心とからだを分析する、基礎心理学分野や健康諸科学分野にまたがる部分ついて学ぶと捉えてもらえるとよいでしょう。授業は、さまざまな研究事例も取り上げながら進めています。例えば、日記にポジティブな感情を書いていた人の方が、ネガティブな感情を書いていた人よりも60年後の健康状態が良く、最長で10年も長寿であったことが報告されています。また、高齢の女性の方にメイクをしたところ、心身の状態やQOL(Quality of Life=生活の質)に向上がみられたケースもあります。人の心とからだは密接に関わっています。日々の幸福感などによる心身への作用・効果について科学的に解明すれば、健康増進や幸福度向上に活かしたり、その人の問題が心とからだのどちらによるものかを検証したりすることが可能になります。それらのエビデンスは心理学のあらゆる分野に役立てることもできるのです。
私たちを豊かにしてくれる、それが心理学の学び
心理学は日常生活を豊かにする、たくさんの知見を提供してくれます。もちろん、医療など健康諸科学分野において専門知識を活かすことも可能です。新しい発見を楽しみながら学びを深め、自分自身のさまざまな場面で活用し、さらには周囲の人の生活や健康、幸福にまで効果をもたらす。そんな「好循環」を実現してほしいと思います。MORE