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公認心理師として「報われない仕事」を全うしたい
卒業生 桒田有希さん
正科生3年次編入学
大学院生
接客の仕事から芽生えた心理学への関心>
めざすは公認心理師の資格取得。
大学を卒業後、百貨店の化粧品売り場で勤務していました。接客するなかで、お悩みを聞いてアドバイスするという機会がよくありましたが、お客様が笑顔になって帰られたり、また来店していただけることがとてもうれしく、「人と向きあう仕事」の喜びや大切さを知りました。こうした経験から心理学への興味が生じ、結婚が決まったのを機に人生計画を立てることに。家庭との両立を考え、通信教育で心理学を学ぶことを決意しました。
公認心理師と臨床心理士の資格取得をめざすために大学院への進学を視野に入れた際、「たちばなエクール」のカリキュラムが充実していたことが決め手となり、進路に選びました。
入学する前に履修や授業内容について相談した際、とても親切で丁寧に教えてくれたサポートセンターの印象は入学後も変わらず、きめ細かなサポートのおかげで安心して学習に取り組むことができました。
心理学とは、科学的根拠に基づいて
人の心を考える学問。
入学後は、それまでに抱いていた「心理学=人の心を読むもの」というイメージは覆り、「心理学=科学的根拠に基づいて人の心を考える学問」であることを知りました。忙しいときもラジオをつけるような感覚で、先生の講義に少しでも多く触れることを意識。わからないことがあれば入力フォームから先生に質問することも可能で、双方向のやり取りができるのもメディア授業のよさだと思います。
特に印象に残っている授業は医療、司法、福祉の3分野の施設で行われる「心理実習」です。医療については大学病院で働く心理職の方との質疑応答の機会が得られ、司法ではゲストスピーカーから話を聞くことができました。福祉については、5日間にわたって児童施設を訪問し、子どもたちと一緒に遊んだりしながら過ごしました。
コロナ禍の影響もあり、ほかの受講生と顔を合わせられた唯一の機会でもあったのですが、教育関連や企業で活躍する方々と触れ合えたのもよい思い出です。5日間という短い期間でしたが、最終日には寂しさから泣いてしまう子どももいて、どのような場面でも、人は人に何らかの影響を与えるのだと実感しました。
「心理職は報われない仕事」の
本質を理解する。
心理実習のときの「心理職は報われない仕事」という先生の言葉が強く心に残っています。この言葉は、自らの働きによってクライエントが元気になった時点で、心理職の存在は必要なくなることを意味しています。接客業に就いていたときは、お客様からの「ありがとう」という言葉や、再来店というはっきりとした反応があり、それがモチベーションにつながっていました。しかし、心理学を活かして「人の役に立つ」「人に尽くす」というのは、相手に感謝されたいという次元で取り組むものではなく、「報われない」ことこそが心理職の究極の形であるのだと今では理解しています。
現在、公認心理師と臨床心理士の資格取得をめざし、大学院に通っています。授業についていくのは大変ですが、医師である夫から、「医療の現場で公認心理師や臨床心理士が重要な役割を果たしているよ」と聞くたび学習への意欲がわきます。
将来は医療分野、中でも妊娠や産後鬱などに悩む女性たちに寄りそえる人材として活躍するのが目標です。