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心理学の学びを通じて見えてきた、新たなキャリア
在学生 小林幸嗣さん
正科生1年次入学
鮮魚卸売業
家族に勤務先、たちばなエクールのスタッフ。
「一人ではない」安心感が、入学の決め手に。
私は⾼校を卒業後、鮮魚卸売業に30年以上従事しています。その間、技術や経験を積み、鮮魚に関しての専門性を高めてきました。しかし、とあるタイミングで転職を迫られたことで、「キャリアコンサルタント」の国家資格を取得。キャリアコンサルタントとは端的に言えば、働く人の職業選択、職業生活設計または職業能力の開発、向上に関する助言や指導を行う専門家です。傾聴力や客観的な視点、判断力に加え、幅広い業界・業務の知識が必要となります。
資格を取得するための学びの過程で、基本的な対人支援の知識を得ることはできましたが、実際にキャリアコンサルタントとしてそれらを実践するには、知識の基盤を固める必要性を痛感。その中で人の「こころ」を中心に、大学という専門機関で学びたいと考えました。
当時、50歳を過ぎてからの挑戦。「学習内容のレベルについていけるのか」、「4年間という⻑期にわたってモチベーションを維持できるのか」、そして「仕事と学業を両立できるのか」といった不安は尽きませんでした。しかし、家族からの応援や勤務先の理解を得られ、また、たちばなエクールのスタッフの皆さんにさまざまな相談をし、そのたびに手厚くサポートしていただけたことが⼊学の決め手となりました。
他人を理解するために、まず「自分を知る」。
その過程で、学び続けるということ。
私は1年次から、仕事との両立のため、出勤前や就寝前などのスキマ時間を活用し、コツコツとメディア授業の受講や自主学習に取り組んできました。その甲斐あって、3年次には心理演習の選考試験に合格。4年次にはぜひ受けたいと思っていた「心理実習」にも参加することができました。学習の成果を発揮し、結果を出せたことに大きな達成感がありましたが、それ以上に、自分で納得感のあるプロセスを踏んで努力を継続できたことが重要だったと感じています。
授業で学ぶ「消費者行動」や「交渉術」といった知識は仕事で役に立ちますが、何よりの収穫だったのは、「自分を知る」ことが対人支援の基本であると知ったこと。そして学ぶことそのものも自分を知るプロセスの1つだと感じました。自分のことを理解するため新たな知識を吸収し続ける、自問自答を続けることが大切なのだと思います。
人と出会い、変化する自分の心に向き合う。
人生の折り返し地点からの出発。
私は、大学から依頼を受けて、授業外で「学生サポーター」という活動に携わっています。これは学内のボランティア活動の1つで、先輩学生として、入学予定者との交流会に参加したり、新入学生歓迎イベントの運営に協力したり、オンラインスクーリング時に後輩学生に向けて登壇したりします。「学生サポーター」として活動すると、自分の発信や行動が誰かの役に立っていると実感できますし、教授や先生方を始め、学生サポートセンターの職員、学生、他の卒業生といったさまざまな人と関わることで、普段の仕事や授業動画だけでは得られない人生や価値観に触れ、自身がより成長できるように感じることができます。
今度は、その成長の成果を周囲の方々に還元していく番です。人生の折り返し地点に立つ今、たちばなエクールでの学習や経験を通して、変化する自分の心に向き合い、どのように社会に貢献していくのか。どのように心理学を活かしていくのか。じっくり考えていきたいと思います。