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心理学エッセンス

臨床心理学分野

笑う門には福来る

大久保 千惠

2020.01.06
子どもは見ている、聞いている

 新年あけましておめでとうございます。「令和」という元号にもだいぶん慣れてきた感じのこのごろです。みなさまにおかれましては、令和2年・2020年の幕開けをお健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
 わたくしごとで申し訳ございませんが、わたくしは今年「年女」です。十干十二支がひとまわりして生まれた年と同じ干支に戻ったというわけですが、その速さに驚いています。また日ごろ年甲斐もない言動をしている自分に恥じ入るばかりです。しかし、和田秀樹先生(2019)は、人は感情から老化していくと指摘していますので、年甲斐もない言動をご寛恕いただければ幸いです。
 さて、疾病予防やアンチエイジングは誰しもが望むことと思いますが、ローコストでいつでもどこでもだれでもできることのひとつに「笑い」があります。笑いの健康への効果は、科学的に根拠のあるものとして研究されてきています。これまでに報告されている笑いの効果として、痛みの緩和、免疫力の向上、糖尿病の改善、動脈硬化の予防、認知症の予防、アレルギー反応の抑制、ストレスの緩和、循環器疾患リスクの低下、生命予後の改善などがあるそうです(大江,2016)。古くから「笑う門には福来る」という諺がありますが、この「門(かど)」とは家や家族を意味するそうで、「いつも笑い声があふれる家には、自然に幸運が訪れる。明るく朗らかにいれば幸せがやってくる」ということを意味しているそうです。幸せだから笑う、ということもありますが、笑っていたらそこに幸せがやってくる(大江,2016)というわけです。昔の人は笑いが健康をもたらし、そして幸福につながることを体験的に知っていたのでしょうか。驚きですね。
 では、笑いを増やすためにはどうしたら良いでしょうか。漫才、落語、狂言、喜劇、コメディ映画など、笑いを引き出してくれる演芸にふれることで笑うことができます。ですがもっと日常的にできることは、人とのコミュニケーションをとることでしょう。「コミュニケーションは世界をひらく」がわたくしのモットーですが、だれかと話すことで知らなかったことを知ることができます。そして誰かと話すことで、大笑いのタネに出逢うことがあります。本学の先生方との立ち話で、たちばなエクールの学生さんとの歓談で、涙が出そうなほどの大笑いをしばしば経験します。口角をあげて笑顔をつくることや、つくり笑いも健康に効果があるとされていますが、やはりコミュニケーションをはかる中で生まれる笑いはそれに勝ると思います。
 さあ、みなさん、今年も笑って!笑って!「あーっはははははは」と大笑いをしてまいりましょう。