学習講師からのメッセージ
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雲財 啓 助教
専門領域:臨床心理学
MESSAGE
「どこが分からないのかも分からない」はチャンス
学習する中で、学生がよくぶつかる『つまずき』の一つに、「内容が難しくて分からない」や「モチベーションが下がって、難しい内容は読む気も起きない」といったものがあるように思います。ただ、この「難しい」ということは、見方を変えれば一つのチャンスだと思います。その難しい部分さえクリアすれば、新しい知識に出会ったり今までにない視点に立てたりするからです。とは言っても、このような難しさは、一人だけで何とかしようとしても簡単に超えられないことが少なくありません。「難しくて分からないが、どこが分からないのかも分からない」のように、どこから取り組んでよいのかそもそも分からない、ということもあります。このようなことで学生が困っている時は、話を聞く形でサポートしてきました。「どこが分からないのかも分からない」と言っても、詳しく話を聞いていけば、どこまで理解していてどこから理解していないのか、だんだんと明確になってきます。理解していないところが明確になれば、学生自身で何に取り組めばよいかがはっきりしてくるので、自ら進んで学んでいくことができます。
抱いた疑問への確かな答えを、心理学で見つける
人が一人でも関わっていることに対して「どうして?」、「なぜ?」と疑問を持ったことがあれば、既に心理学を学ぶ準備は整っていると言えます。これまで生きてきた経験から、「どうして?」、「なぜ?」に答えを出すことはできるかもしれませんが、それはあくまで自分の考えに留まります。これまでどのように研究が積み上げられてきたか、今までどのような知見が出てきて、その知見に対してどのような批判があったのか、他の専門家はどのように考えているのかなど、学問として心理学を学んでいくことで、自身の持っていた「どうして?」、「なぜ?」の疑問に対する確かな答えが分かってきます。ぜひ、自分の興味のあるところへ向かって歩き出してみて、自分の疑問に対する答え、さらには、そこから広がる心理学の世界を楽しんでください。MOREMESSAGE
「どこが分からないのかも分からない」はチャンス
学習する中で、学生がよくぶつかる『つまずき』の一つに、「内容が難しくて分からない」や「モチベーションが下がって、難しい内容は読む気も起きない」といったものがあるように思います。ただ、この「難しい」ということは、見方を変えれば一つのチャンスだと思います。その難しい部分さえクリアすれば、新しい知識に出会ったり今までにない視点に立てたりするからです。とは言っても、このような難しさは、一人だけで何とかしようとしても簡単に超えられないことが少なくありません。「難しくて分からないが、どこが分からないのかも分からない」のように、どこから取り組んでよいのかそもそも分からない、ということもあります。このようなことで学生が困っている時は、話を聞く形でサポートしてきました。「どこが分からないのかも分からない」と言っても、詳しく話を聞いていけば、どこまで理解していてどこから理解していないのか、だんだんと明確になってきます。理解していないところが明確になれば、学生自身で何に取り組めばよいかがはっきりしてくるので、自ら進んで学んでいくことができます。
抱いた疑問への確かな答えを、心理学で見つける
人が一人でも関わっていることに対して「どうして?」、「なぜ?」と疑問を持ったことがあれば、既に心理学を学ぶ準備は整っていると言えます。これまで生きてきた経験から、「どうして?」、「なぜ?」に答えを出すことはできるかもしれませんが、それはあくまで自分の考えに留まります。これまでどのように研究が積み上げられてきたか、今までどのような知見が出てきて、その知見に対してどのような批判があったのか、他の専門家はどのように考えているのかなど、学問として心理学を学んでいくことで、自身の持っていた「どうして?」、「なぜ?」の疑問に対する確かな答えが分かってきます。ぜひ、自分の興味のあるところへ向かって歩き出してみて、自分の疑問に対する答え、さらには、そこから広がる心理学の世界を楽しんでください。MORE -
小野 由莉花 助教
専門領域:社会心理学
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自分の見ている世界を他人が見ていない、ということを理解する
心理学がどんな問題でも解決できる魔法の学問であるとは思っていません。心理学に限界がなければ、とっくに紛争は終わっているし、格差もないでしょうし、イライラを理由に犯罪を起こす人もいなくなっているかと存じます。心理学を学んだ結果、他の人より得したと思うことを挙げるのであれば、「自分の見ている世界を他人が見ていない、ということを理論的に理解できる」ことでしょうか。目の前の景色一つを見るにしても、その人の経験、注意が向いている方向、認知バイアスの活性化など、その景色がどのように解釈されるか、という点に影響を及ぼす要因は多々ございます。例えば、ある人には賑やかで楽しいパーティーのシーンであっても、大きな音に恐怖症をもつ私には、風船もクラッカーも耳をふさいで逃げ出したいような地獄絵図に見えています。同じ景色を見られない相手を攻撃するのではなく、対話を諦めるのでもなく、そしてもし同じ景色を見られたならば、その事実に感動することができる。これが、心理学を学んだ者が得られる一つの財産ではないかと思います。
一言でまとめると、心理学は面白い
心理学と聞いて皆様が思い浮かべるのは、悩みを解決するカウンセラーか、人の心を読むことができるメンタリストかもしれません。ですが私にとっての心理学は、悩み相談でも奇術でもなく、日常生活における「なぜ」に説明をもたらしてくれるものと言えます。なぜこの人はこんな発言をしたのか、なぜあの人はこんな行動をとったのか、なぜあの2人の会話は成立しているのかなど、人間の生活は心理学の知見である程度説明することができる現象に溢れています。人の心が読めるようにはなりませんが、日常に少しの整理と、多くの面白さをもたらしてくれるものが心理学だと思います。MOREMESSAGE
自分の見ている世界を他人が見ていない、ということを理解する
心理学がどんな問題でも解決できる魔法の学問であるとは思っていません。心理学に限界がなければ、とっくに紛争は終わっているし、格差もないでしょうし、イライラを理由に犯罪を起こす人もいなくなっているかと存じます。心理学を学んだ結果、他の人より得したと思うことを挙げるのであれば、「自分の見ている世界を他人が見ていない、ということを理論的に理解できる」ことでしょうか。目の前の景色一つを見るにしても、その人の経験、注意が向いている方向、認知バイアスの活性化など、その景色がどのように解釈されるか、という点に影響を及ぼす要因は多々ございます。例えば、ある人には賑やかで楽しいパーティーのシーンであっても、大きな音に恐怖症をもつ私には、風船もクラッカーも耳をふさいで逃げ出したいような地獄絵図に見えています。同じ景色を見られない相手を攻撃するのではなく、対話を諦めるのでもなく、そしてもし同じ景色を見られたならば、その事実に感動することができる。これが、心理学を学んだ者が得られる一つの財産ではないかと思います。
一言でまとめると、心理学は面白い
心理学と聞いて皆様が思い浮かべるのは、悩みを解決するカウンセラーか、人の心を読むことができるメンタリストかもしれません。ですが私にとっての心理学は、悩み相談でも奇術でもなく、日常生活における「なぜ」に説明をもたらしてくれるものと言えます。なぜこの人はこんな発言をしたのか、なぜあの人はこんな行動をとったのか、なぜあの2人の会話は成立しているのかなど、人間の生活は心理学の知見である程度説明することができる現象に溢れています。人の心が読めるようにはなりませんが、日常に少しの整理と、多くの面白さをもたらしてくれるものが心理学だと思います。MORE -
木村 年晶 助教
専門領域:発達心理学
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不安に対して自問している人は、すでに一歩を踏み出している
本学の学生には、入学について長い時間をかけて検討した方が多くいます。さまざまな事情で不安な気持ちをお持ちだったのでしょう。逆説的ではありますが、私はその不安を大事にしてほしいと思っています。「不安」を誠信心理学辞典(2014)で調べてみると、「未知の危険に対する気がかりな予感」とあります。この予感は、私たちにとってストレスになる一方、「未来の自分のあり方」を問うきっかけにもなります。まずは入学相談会などで、ありのままの気持ちを私たちに伝えてみてください。そうすることで自分に対する理解が深まり、「不安」は未来に向けた明確な目標に変わるかもしれません。そういう意味では、不安に対して自問している人は、心理学という学問の一歩をすでに踏み出しているのだと思います。
答えを得るまでの過程をサポート
学習でつまずきやすい人は、すぐに答えを欲する傾向があるように思います。例えばヴィゴツキーは、「自分でできること」と「自分ではできないこと」の間には「誰かの手助けによってできる」発達の最近接領域があるとしました。そのため、私はすぐに答えを提供するのではなく、やりとりの中で「どこが分からないのか」ということを自分で理解してもらえるよう、学生さんの鏡となって問答しながら、自分自身で答えを見つけてもらう手助けをしています。与えられた答えよりも、自分で探すという過程を経てから得た答えの方がきっと喜びにあふれ、更なる知的好奇心を満たし、皆さんを成長させてくれるものだと確信しています。MOREMESSAGE
不安に対して自問している人は、すでに一歩を踏み出している
本学の学生には、入学について長い時間をかけて検討した方が多くいます。さまざまな事情で不安な気持ちをお持ちだったのでしょう。逆説的ではありますが、私はその不安を大事にしてほしいと思っています。「不安」を誠信心理学辞典(2014)で調べてみると、「未知の危険に対する気がかりな予感」とあります。この予感は、私たちにとってストレスになる一方、「未来の自分のあり方」を問うきっかけにもなります。まずは入学相談会などで、ありのままの気持ちを私たちに伝えてみてください。そうすることで自分に対する理解が深まり、「不安」は未来に向けた明確な目標に変わるかもしれません。そういう意味では、不安に対して自問している人は、心理学という学問の一歩をすでに踏み出しているのだと思います。
答えを得るまでの過程をサポート
学習でつまずきやすい人は、すぐに答えを欲する傾向があるように思います。例えばヴィゴツキーは、「自分でできること」と「自分ではできないこと」の間には「誰かの手助けによってできる」発達の最近接領域があるとしました。そのため、私はすぐに答えを提供するのではなく、やりとりの中で「どこが分からないのか」ということを自分で理解してもらえるよう、学生さんの鏡となって問答しながら、自分自身で答えを見つけてもらう手助けをしています。与えられた答えよりも、自分で探すという過程を経てから得た答えの方がきっと喜びにあふれ、更なる知的好奇心を満たし、皆さんを成長させてくれるものだと確信しています。MORE -
杉山 智風 助教
専門領域:健康心理学
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スキルアップすることで「心が強い人」になれる
中学生の時に心理学に興味をもち、そこからいろいろと調べるうちに「ストレスマネジメント」や「ソーシャルスキルトレーニング」という言葉を見つけて、現在の研究テーマになりました。よく、「心が強い人」などといった言い方をすると思います。同じストレスフルな出来事を経験しても、個人によってストレスの感じ方に差異がありますよね。Lazarus & Folkman(1984)が提唱したトランスアクショナル・モデルによると、「出来事に対する認知的評価」と「コーピング(ストレス対処方略)」が影響しているため、と言われています。この理論に基づけば、「認知的評価」と「コーピング」を身に付けられれば、ストレスと上手に付き合えるようになると理解できます。もともと「心が強い人」でなくても、ゲームのように、練習してスキルをアップすれば、ストレスとの上手い付き合い方レベルが上がるということか!こんな良いこと、もっとたくさんの人に知ってほしいし、広めたい!そう思って、日々、研究活動に励んで います。
日常のいろいろな出来事を、学術的な目で理解する
心理学は、私たちの生活にとても密着した学問です。友人関係、広告、買い物、車の運転などなど…書き出せないくらい、いろいろなところに心理学は潜んでいます。心理学を勉強すると、普段何気なく過ごしている日々の生活を、学術的な目から理解することにつながります。生涯を通して、自分にも周りの人にも役立つ知識を身に付けられる学問だと思います。また、心理学と一口に言っても、そのなかの領域や分野はとても広いです。そのため、まだ自分が何をやりたいか分からない、という方も、自分の興味関心を広げる上で良い機会になると思います。心理学は、高校までの学習内容と一線を画した学問ですので、これまでに何を勉強してきたか、得意不得意な科目への心配などは一度横において、飛び込むことができる学問と思っています。MOREMESSAGE
スキルアップすることで「心が強い人」になれる
中学生の時に心理学に興味をもち、そこからいろいろと調べるうちに「ストレスマネジメント」や「ソーシャルスキルトレーニング」という言葉を見つけて、現在の研究テーマになりました。よく、「心が強い人」などといった言い方をすると思います。同じストレスフルな出来事を経験しても、個人によってストレスの感じ方に差異がありますよね。Lazarus & Folkman(1984)が提唱したトランスアクショナル・モデルによると、「出来事に対する認知的評価」と「コーピング(ストレス対処方略)」が影響しているため、と言われています。この理論に基づけば、「認知的評価」と「コーピング」を身に付けられれば、ストレスと上手に付き合えるようになると理解できます。もともと「心が強い人」でなくても、ゲームのように、練習してスキルをアップすれば、ストレスとの上手い付き合い方レベルが上がるということか!こんな良いこと、もっとたくさんの人に知ってほしいし、広めたい!そう思って、日々、研究活動に励んで います。
日常のいろいろな出来事を、学術的な目で理解する
心理学は、私たちの生活にとても密着した学問です。友人関係、広告、買い物、車の運転などなど…書き出せないくらい、いろいろなところに心理学は潜んでいます。心理学を勉強すると、普段何気なく過ごしている日々の生活を、学術的な目から理解することにつながります。生涯を通して、自分にも周りの人にも役立つ知識を身に付けられる学問だと思います。また、心理学と一口に言っても、そのなかの領域や分野はとても広いです。そのため、まだ自分が何をやりたいか分からない、という方も、自分の興味関心を広げる上で良い機会になると思います。心理学は、高校までの学習内容と一線を画した学問ですので、これまでに何を勉強してきたか、得意不得意な科目への心配などは一度横において、飛び込むことができる学問と思っています。MORE